今回は17年間フィギュアスケートを続けてきた私ポールがフィギュアスケートに費やした費用をぶっちゃけていこうと思います。
フィギュアスケートを習うのにとんでもない金額がかかると思われている方はかなり多いんじゃないでしょうか。
その通り。めちゃくちゃお金がかかるんですよこのスポーツ…
僕の家もこのスポーツに手を出してしまったのが運の尽き。
我が家の家計が文字通り破産寸前まで追いやられた時もあったりしました。
とはいえいくらお金がかかるといっても人によって金額の幅はかなりあります。
選手のレベル・年齢・練習している地域などの環境によって必要になってくるお金ってかなり変動します。
文字通りピンキリです。
それゆえ「フィギュアスケートをやるのには年間いくらかかります!」って一言では言い切りにくいところはあります。
しかし個人差があるからこそ「自分の場合はこうだったよ!」っていう1例を出すことで
- これから本格的にスケートを始めたい方
- もしくはお子さんやお孫さんにスケートを習わせたい方
などの参考になるかと思ったので、今回まとめてみようと思います。
この記事では、実際に僕自身がフィギュアスケートをやってきたうえでここはお金がかかるなっていうポイントを5つピックアップします。
あくまで僕の過去の経験に基づいた話なので参考程度にとどめてもらえれば幸いです。
というか今回公開するもの以外にもお金が必要なところは腐るほどあります。
✕ 公開されてる金額分用意できればフィギュアスケートの選手としてやっていける
〇 最低でもこれくらいの金額はフィギュアスケートを続けるのにかかる
ってイメージですかね。
重ね重ねになりますが、雰囲気だけ掴んでいってください。
この記事の動画版もあるので、もし動画で見たい方はこちらからどうぞ▼
普段練習するのにかかる費用
まず1つ目はレッスン代とかリンク代といった普段練習するのに必要になってくる費用です。
下記の図にまとめてみました。
僕の場合は平日の3日間と土曜日を合わせた週4日の練習になることがスタンダードでした。
平日は学校が終わってから夜の貸切練習、土曜は朝の貸切と一般営業時に滑らせてもらってって感じでやってましたね。
ちなみにシーズン中や試合前、バッジテスト前なんかは平日朝5時とかにある朝練に参加するなど、もっと練習量は増やしてました。
貸切代は1時間半で1500円、一般営業の滑走料は1日フリーパスで1000円くらい。
練習に行ったら大体コーチに1日10分~20分くらいの個人レッスンをしてもらってました。
僕のコーチは生徒数が結構多い先生だったんで、毎日絶対レッスンがあったってわけではないのですが、1日当たりの平均で均したら1回のレッスン代が2000円くらいになります。
それから交通費も馬鹿になりません。
僕の場合は自宅とリンクの距離がかなりあって、電車でも車でも片道1時間半かけてリンクに通ってました。
電車だと往復で2000円くらいかかったかな。
車だともう少し安い感じですね。親曰く大体1往復で1500円くらいだったそうです。
まぁ高校生まではずっと車で行ってたので図ではひとまず全日程を車で送迎してもらうことを前提に算出してます。
以上の内訳から、1日当たりの費用はおおよそ5000円そこそこの金額になります。
あれ?思ったより大したことないな(?)って一瞬自分でも思いましたけど、月間・年間でみていくと割ととんでもない金額がかかってたなと思います。
どんぶり勘定ですけど1カ月で8万4千円、一年間でなんと100万円を超える金額がかかってきた計算になりますね。
道具に関する費用
どんどんいきます。
2つめはスケート靴などの道具に関するお金ですね。
スケート靴の交換するタイミングは色々あるんですが、
靴の革が柔らかくなって好みの硬さとズレてきた時
靴に折り目(横線)が入った時
踵などの部位が割れそうになった時
などなど様々です。
人によっては3カ月に1度とか、もっと消耗の激しい人なんかは1カ月に1度靴を変えるらしいです。
僕の場合は1年に1回靴を交換するかどうか…ってくらいの頻度でした。
僕の場合は靴は柔らかい方が好きで、折り目がついてもあまり気にならず、踵などの部位が壊れ始めて明らかに滑走に支障をきたしそうになるまで交換は控えてました(笑)
あとはそこまで頻繁に靴を買う余裕もうちにはなかったので、何とか靴に延命処置を施してやりくりしてましたね。
まぁ年に一度の交換で済むようになったのは足のサイズが27センチで固定化されてからの話で、小さいころは足のサイズも日々大きくなってたので交換頻度はもうちょっと高かったです。
靴本体は国内メーカーのものを使用。
ブレードは最初コロネーションっていう初心者向けのブレードを使ってました。
そして小3くらいにトウの部分が謎にでかいファントムっていうブレードを使い始めて、以後ずっとファントムを使用してきました。
ですので靴とブレード、併せて13万円くらいかかってましたね。
ブレードに関しては結構長持ちするので、よっぽど消耗が激しくない限りは上の靴本体だけを新調してブレードを付け替えてました。
ちなみに競技生活で1回だけエッジをブチ折った経験があります。
練習始めて30分くらいで肩慣らしにルッツを跳ぼうとトゥをついた瞬間に「パキッ!」という音がなってそのまま割れてしまいました。
練習中の不可抗力なので仕方なかったんですけども、ブレードが届くまで2週間くらいかかったんで、怪我をしてないのに氷に乗れない2週間を過ごしたのも懐かしい思い出です。
プログラムに関する費用
3つ目はプログラムに関するお金です。
僕の場合は凄いラッキーなことにリンクに振付も行える先生がいらっしゃったのでその方に毎回お願いをしていました。
費用的にもかなり優しかったので正直助かりましたね。
これが有名振付師とかにお願いすると1プログラムで50万とか100万とか普通にかかってくるそうなので、それを考えたらかなり安く済んでる気がします。
衣装についてもお金をかけようとしたら無限にかけれるところですけど、あいにく資金的にゆとりが少なかった我が家では祖母がベースの衣装を作って母がそれにスパンコールといったキラキラの石を張り付けた衣装を高校生まで着てましたり
ただ大学生にもなるといよいよ祖母も服を作れなくなったので、オーダーメイドで作ってもらったりしてましたね。
とはいえ衣装は1万円前後でほとんど収まってました。
あとは先輩から貰った衣装もお下がりで使わせてもらってました。
やっぱり費用的にかなり助かりましたね。
試合に関する費用
4つ目は試合に関連するお金です。
これも海外試合に出るような選手だとこんなもんじゃ収まらないでしょう(笑)
うちの場合はこんなもんです。
ちなみに一応この金額は1試合当たりの金額です。
地味に家から行くにしてはしんどいところで試合がある場合が多かったので、基本的には試合のあるリンクの近隣のホテルに宿泊することが多かったです。
年間5~8試合くらい出てたので、年間30万~50万くらいかかってました。
バッジテストに関する費用
最後5つ目がバッジテストです。
フィギュアスケートのあらゆる大会に出るためにはバッジテストと呼ばれる資格をとっていく必要があります。
これを受験するのにも結構なお金がかかってきます。
細かい説明省きますけど、日本だとシニアの試合に出るには原則7級が必要でして、7級を取るまでにすべてのテストをストレートに合格しても合計で11万円ほどのお金が必要になります。
ちなみに僕の場合は3級までは落ちたことなかったんですけども、4級以降は毎度2~3回落ちてました。
上の級になると、もはや両手で数えられないくらいの不合格印を沢山いただくことになりました。
おそらくバッジテスト関連でこれまで20~30万円近くかかったかなと思います。
これまでにかかった費用の合計まとめ
最後に今回紹介した金額をもとに1年間スケートを続けたらどれくらいのお金がかかるのかということを計算してみました。
結論からいうと年間で150万円ほどの費用が必要となることがわかります。
この中には普段の練習着とかバッジテスト代とかその他の細かめの費用は一切入っていません。
なのにこの金額ですからね。
当然ここから練習をふやしたり、靴を沢山交換したり、バッジテストを受験するともっともっとお金がかかってきます。
そして僕は17年スケートをやってきてたので、単純計算で年150万×17年=2500万円以上のお金をフィギュアスケートに費やした計算になります。
うちは普通の一般サラリーマン家庭だったんでそりゃ破産寸前まで行きますわな。
高校入ってからはそれまで専業主婦だった母もパートをするようになったり、僕自身も大学入ってからは奨学金を借りて大学に通ったり、アルバイトをして稼いだお金を交通費などにあてたりしてました。
このように何とかやりくりをして、少しでもスケートを続けられるようにやりくりしてましたね。
おわりに
金銭的にもそうですけど、送り迎えなどの多くの時間を費やしてくれたり、あらゆる面でサポートをしてくれたうちの両親にはほんとに感謝しかないですね。
この動画を観ていただいて、フィギュアスケートってめちゃくちゃお金がかかる競技なんだと改めてして知っていただけたかとおもいます。
10年単位でスケートをやろうとすると数千万単位のお金をつぎ込むことになると思うんで、正直ひとにおいそれと進められるようなスポーツじゃないと個人的には思うんですけれども、もし自分がスケートをやりたい、もしくはお子さんやお孫さんにスケートを習わしてみたいって人がいらっしゃいましたら、この動画が何かしらの役に立ったらうれしいです。
それでは今回はこの辺で終わろうと思います。ご視聴ありがとうございました。また別の動画でお会いしましょう。さよなら。